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ハヌマーン・ジャヤンティ

2015.03.30 Monday

先日まで続いていた春のナヴァラートリ祭は、最終日のラーマ・ナヴァミをもって盛大な祝福が終わりました。ラーマ・ナヴァミは、正義の象徴であるラーマ神を讃える日でもあり、このラーマ神に献身的に仕えた猿の神様、ハヌマーン神の生誕祭(ハヌマーン・ジャヤンティ)が今週末の満月に迫っています。

ハヌマーン神は、ヒンドゥー教の数多くの神々の中でも特に力強い神格として崇められる存在です。その怪力は、ラーマ神の弟ラクシュマナを救うために山を片手で持ち上げてしまうほどでした。

ハヌマーン神への礼拝は、私たちに降りかかるあらゆる悪影響や否定的なエネルギーを取り払うと信じられています。一説に、多くの苦難を私たちにもたらすシャニ神(土星)は、ハヌマーン神の帰依者にはいかなる悪影響ももたらさないと約束したことから、土星の悪影響を受ける人々にとって、ハヌマーン神の礼拝は欠かせないものであると伝えられることもあります。

そんなハヌマーン神は、全身を真っ赤にして描かれることがあります。ラーマ神の妃であるシーター女神が毎日額にシンドゥール(朱粉)を塗る姿を見たハヌマーン神は、なぜシンドゥールをつけるのか、シーター女神に尋ねました。シーター女神が「夫であるラーマ神の幸せと健康を願うため」と答えると、ハヌマーンはそのシンドゥールを全身に塗りたくり、ラーマ神の幸せと健康を願いました。

そうして描かれる真っ赤なハヌマーン神の大きな信愛、そして深い献身が、あらゆる悪を寄せ付けない強さをもたらすと信じられています。

現象世界に囚われ、常に揺れ動き定まらない心は、私たちに多くの疑いや迷いを抱かせ、時にさまざまな悪影響を自ら引き寄せてしまうことも少なくありません。

風神ヴァーユの子としてあちこち飛び回るハヌマーン神は、私たちの揺れ動く心を象徴するかのように映るも、ラーマ神への信愛によって、ハヌマーン神の心が揺れ動くことはありませんでした。主に捧げられ定まった心は、常に純粋で清らかであり、どんな悪をも寄せ付けず、真っ直ぐに道を開きます。

さまざまな苦難を乗り越えるために必要なもの、それは、神々に定まった心が見せる強さに他ありません。ハヌマーン生誕祭においては、多くの人々がハヌマーン神にシンドゥールを捧げます。こうした神々との繋がりによって、自分自身も心を主に定める強さを獲得したいと感じています。

ハヌマーン生誕祭となる満月は4月4日(土)です。皆さまもどうぞ、祝福に満ちた満月をお迎えください。

(文章:ひるま)

※ハヌマーン生誕祭は地域や慣習によって日時に差異が生じます。

参照:http://en.wikipedia.org/wiki/Hanuman

バガヴァッド・ギーター第10章第1節

2015.03.30 Monday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

श्रीभगवान् उवाच ।
śrībhagavān uvāca |
シュリーバガヴァーン ウヴァーチャ
クリシュナは語った


śrībhagavān【男性・単数・主格 śrī-bhagavat】栄光ある方、神聖な神、威厳ある尊者。ここではクリシュナのことを指す。
uvāca【三人称・単数・パラスマイパダ・完了 √vac】[彼は~した]言う、語る

भूय एव महाबाहो
bhūya eva mahābāho
ブーヤ エーヴァ マハーバーホー
さらに、アルジュナよ


bhūyas【副詞】一層多く;もっとも多く;大いに、非常に、はなはだ;その上に;なおまた、さらに、そのほかに、なお一層;再び、新たに
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
mahābāho【男性・単数・呼格 mahābāhu】[~よ]強大な腕力を持つ(者)、長い腕を持つ(者)、強い臂を持つ(者)。ここではアルジュナのこと。

शृणु मे परमं वचः ।
śṛṇu me paramaṁ vacaḥ |
シュリヌ メー パラマン ヴァチャハ
私の最高の言葉を聞け


śṛṇu【二人称・単数・パラスマイパダ・命令 √śru】[あなたは~せよ]聞く、聴く、耳にする、傾聴する
me【単数・属格、一人称代名詞 mad(mamaの附帯形)】[~の、~にとって]私
paramam【中性・単数・対格 parama】最も遠い、最も遠隔の、最も極端な、最後の;最高の、主な、第一位の;至高の、超越した;最も優秀な、最善の、最大の;最悪の;~より良い、~より大きな、~より悪い
vacas【中性・単数・対格 vacas】[~に、~を]言葉、語;指図;命令;忠告;言語;(文法上の)数;(鳥の)さえずり

यत् ते ऽहं प्रीयमाणाय
yat te 'haṁ prīyamāṇāya
ヤット テー ハン プリーヤマーナーヤ
私は、喜ぶあなたに


yat【中性・単数・対格、関係代名詞 yad】[~に、~を]~であるもの、~である人
te【単数・為格、二人称代名詞 tvad(tubhyamの附帯形)】[~に、~のために]あなた
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[~は、~が]私
prīyamāṇāya【男性・単数・為格 √prīの現在分詞】[~している]喜ぶ、うれしがる;満足する;愛する

वक्ष्यामि हितकाम्यया ॥
vakṣyāmi hitakāmyayā ||
ヴァクシャーミ ヒタカーミヤヤー
あなたの幸せを願って、私は語ろう


vakṣyāmi【一人称・単数・パラスマイパダ・未来 √vac】[私は~だろう]言う・話す・告げる・知らせる・記述する;名付ける、呼ぶ;叱る
hitakāmyayā【女性・単数・具格 hitakāmyā】[~によって、~をもって](ある人:属格)を益しようとする欲望

श्रीभगवानुवाच ।
भूय एव महाबाहो शृणु मे परमं वचः ।
यत् तेऽहं प्रीयमाणाय वक्ष्यामि हितकाम्यया ॥१॥

śrībhagavānuvāca |
bhūya eva mahābāho śṛṇu me paramaṁ vacaḥ |
yat te'haṁ prīyamāṇāya vakṣyāmi hitakāmyayā ||1||
クリシュナは語りました。
アルジュナよ、さらに私の最高の言葉を聞きなさい。
喜ぶあなたに、私はあなたの幸せを願って語ろう。

バガヴァッド・ギーター第9章第34節

2015.03.27 Friday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

मन्मना भव मद्भक्तो
manmanā bhava madbhakto
マンマナー バヴァ マッドバクトー
心を私に向け、私を信愛せよ


manmanās【男性・単数・主格 man-manas(=manmanasa)】[~は、~が]私を考える
bhava【二人称・単数・パラスマイパダ・命令 √bhū】[あなたは~せよ]ある、存在する、~となる;生じる
madbhaktas【男性・単数・主格 madbhakta】[~は、~が]私に献身した

मद्याजी मां नमस्कुरु ।
madyājī māṁ namaskuru |
マディヤージー マーン ナマスクル
私を供養し、私を礼拝せよ


madyājī【男性・単数・主格 mad-yājin】[~は、~が]私を供養する、私を礼拝する
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[~を、~に]私
namaskuru【二人称・単数・パラスマイパダ・命令 namas-√kṛ】[あなたは~せよ](対格、為格、処格)に’namas’と言う、~に敬意を表す、敬礼する

माम् एवैष्यसि युक्त्वैवम्
mām evaiṣyasi yuktvaivam
マーム エーヴァイシャシ ユクトヴァイヴァム
このように専心すれば、あなたは実に私に到達するだろう


mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[~を、~に]私
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
eṣyasi【二人称・単数・パラスマイパダ・未来 √i】[あなたは~だろう]行く、来る;到達する、遭う;去る、過ぎる
yuktvā【絶対分詞 √yuj】[~して、~してから]~に繋ぐ;接合する、結合する;(祭式を)行う;~に(精神・思考)を集中する;精神を統一する、深く瞑想する;想起する、回想する
evam【副詞】このように、こんなふうに、そんなふうに

आत्मानं मत्परायणः ॥
ātmānaṁ matparāyaṇaḥ ||
アートマーナン マットパラーヤナハ
私に自己を捧げて


ātmānam【男性・単数・対格 ātman】[~に、~を]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
matparāyaṇas【男性・単数・主格 matparāyaṇa】私に献身した

मन्मना भव मद्भक्तो मद्याजी मां नमस्कुरु ।
मामेवैष्यसि युक्त्वैवमात्मानं मत्परायणः ॥३४॥

manmanā bhava madbhakto madyājī māṁ namaskuru |
māmevaiṣyasi yuktvaivamātmānaṁ matparāyaṇaḥ ||34||
心を私に向け、私を信愛しなさい。私を供養し、私を礼拝しなさい。
このように、私に自己を捧げて専心すれば、あなたは私に到達するだろう。

バガヴァッド・ギーター第9章第33節

2015.03.25 Wednesday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

किं पुनर् ब्राह्मणाः पुण्या
kiṁ punar brāhmaṇāḥ puṇyā
キン プナル ブラーフマナーハ プンニャー
ましてや、有徳のバラモンたちは


kim【中性・単数・主格、疑問代名詞 kim】何、誰、なぜ、どんな、どのように
punar【副詞】後方へ、家へ;再び、新たに;更に、これ以上、なお、まだ;更にまた、かつまた、その他;それに反して、一方において、しかしながら、それにもかかわらず
brāhmaṇās【男性・単数・主格 brahman】[~らは、~らが]聖智に満ちた者、婆羅門;祭官とくにヴェーダ祭式を総監する祭官;ブラフマンを神格化した最高神、梵天、宇宙の創造者として保持者ヴィシュヌおよび破壊神シヴァとともにトリムルティを形成する神格;理性
puṇyās【男性・複数・主格 puṇya】吉兆の、幸先のよい、幸運な、好都合な、美しい、快い;芳香のある;善良な、有徳の、正しい、価値のある;純粋な、清浄な、神聖な

भक्ता राजर्षयस् तथा ।
bhaktā rājarṣayas tathā |
バクター ラージャルシャヤス タター
また信仰の篤い王仙たちは(なおさらである)


bhaktās【男性・複数・主格 bhakta√bhajの過去受動分詞)】[~らは、~らが]分配された;割り当てられた;~に心服した、~を崇める、~を崇拝する 【名詞】信者、礼拝者、帰依者
rājarṣayas【男性・複数・主格 rājarṣi】[~らは、~らが]王族出身の仙人、王仙
tathā【副詞】そのように、同様に;そして、また

अनित्यम् असुखं लोकम्
anityam asukhaṁ lokam
アニッティヤム アスカン ローカム
無常で不幸な世界に


anityam【男性・単数・対格 anitya】無常な;一時的の、恒久でない;不確実の、不定の
asukham【男性・単数・対格 asukha】不快な;苦痛の;不幸な;(不定)し難い 【中性名詞】心痛、苦痛、悲哀
lokam【男性・単数・対格 loka】[~に、~を]空間、余地、場所;地方、地帯、国;世界、宇宙の区分;天;地;人類、一般の人民、国民;男子(複数);(複)団体、仲間;日常生活、慣例、世事、俗事;視ること

इमं प्राप्य भजस्व माम् ॥
imaṁ prāpya bhajasva mām ||
イマン プラープヤ バジャスヴァ マーム
この(世界)に生まれて、あなたは私を信愛せよ


imam【男性・単数・対格、指示代名詞 idam】[~に、~を]この、これ
prāpya【絶対分詞 pra√āp】[~して、~してから]到達する、会する、邂逅する、見出す;獲得する、娶る;蒙る
bhajasva【ニ人称・単数・アートマネーパダ・命令 √bhaj】[あなたは~せよ]分配する、分かつ;実行する、従う、守る;好意を示す;愛する;尊敬する、崇め尊ぶ、崇拝する
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[~を、~に]私

किं पुनर् ब्राह्मणाः पुण्या भक्ता राजर्षयस्तथा ।
अनित्यमसुखं लोकमिमं प्राप्य भजस्व माम् ॥३३॥

kiṁ punar brāhmaṇāḥ puṇyā bhaktā rājarṣayastathā |
anityamasukhaṁ lokamimaṁ prāpya bhajasva mām ||33||
ましてや、有徳のバラモンたちや、信仰の篤い王仙たちはなおさらである。
この無常で不幸な世界に生まれたからには、私のみを信愛しなさい。

エネルギーの変容

2015.03.23 Monday

女神は、シャクティとしてこの世界を生み出す動的なエネルギーであると広く崇められる存在です。美しさや優しさだけでなく、恐ろしさや凄まじさまで、さまざまに姿形が変化しあらわされるその存在は、私たち自身の内なる世界にも力強いエネルギーとして常に生きているものです。

その中に、アンビカーという女神がいます。「母」を意味するアンビカーは、シヴァ神の妃であるパールヴァティー女神の化身として知られていますが、パールヴァティー女神がこの姿に変容したことにも深い意味が存在しています。

シヴァ神と結婚をしたパールヴァティー女神は、結婚後も瞑想にふけり、家庭を顧みないシヴァ神に怒ることが度々ありました。しかし、怒りではシヴァ神を変えることはできないと気づき、優しい母の姿(アンビカー)となり、暖かい家庭を築くことに専念します。そうしてシヴァ神は暖かい家庭に幸せを見出し、二人の間に調和が生まれるようになったと伝えられています。

これは、精神と物質の結合であり、この現象世界にも大きな平安と秩序をもたらしました。男性原理(精神)であるシヴァと、女性原理(物質)であるシャクティの結合は、最終的な解脱とも言われ、古くから人々が求めてきたものです。そしてこの結合は、私たちの内なる世界においてこそ求められるものに他ありません。

自分自身の内に存在するエネルギーをさまざまに変容させながらも、シヴァ神のもとに調和させる行いは、幸せに生きるための大切な術の一つでもあります。そうしてシヴァ(精神)とシャクティ(物質)の調和を得る時、私たちの内は大きな至福と平安に満たされ、社会にも調和が生まれていきます。

女神としてさまざまな姿形をとってあらわされるエネルギーは、常に、私たちの内に生きていることに気づいていなければなりません。季節の変わり目にあたるナヴァラートリ祭は、この動的な女神のエネルギーと向き合う吉兆な時であると伝えられています。こうした時、改めて自分自身の内なる世界を見つめ、そのエネルギーと向かい合い、アンビカー女神のような気づきと共に豊かな日々を築いていきたいと感じています。

(文章:ひるま)
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