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バクティ・ヨーガ

2013.12.16 Monday

バガヴァッド・ギーターの原型が誕生したのは、紀元前2世紀ごろであったと伝えられています。その後、この神の詩は叙事詩マハーバーラタに編入され、ヒンドゥー教を代表する聖典の一つとして位置付けられてきました。

このバガヴァッド・ギーターにおいては、ジュニャーナ(知識)、カルマ(行為)、そしてバクティ(信愛)の3つのヨーガが、解脱を得る道として説かれています。中でもバクティ・ヨーガは、その後のインドの社会における思想に大きな変化を生み出し、とりわけ重要な意味を与えていると広く捉えられています。

バガヴァッド・ギーターが誕生する以前、神々への祈りや祭祀は、限られた者によって執り行われるものとして、一般の民衆が容易に捧げられるものではありませんでした。しかしギーターは、誰でも、ひたすらに神を愛する者こそが最高の修行者であり、その恩恵が与えられると、強く述べています。

無知で、信仰なく、疑心ある者は滅びると、そしてその者に、この世も、来世も、幸福も存在しないと、ギーターの中でクリシュナ神が繰り返し述べるように、日々の中で神の存在を見失うことは、自分自身の本質を見失う瞬間ともなり得ます。

バクティの実践に見える平安は、このインドの社会に身を置く中でとりわけ強く感じるものの一つであります。神をひた向きに思う人々の、何事にも惑わされない定まった心、その強さとしなやかさの中に見える満ち足りた幸福には、幾度となく胸を打たれてきました。

信じ愛することを象徴するバクティは、神と自分を繋ぐとてもシンプルな手段であり、誰でも、どんな時でも、日々の一瞬一瞬において実行できる修行に他ありません。何もしないことよりも、積極的に無執着の行いを努めることが何よりも優れているとギーターが説くのは、その献身的な行いがあらゆる場に神を見出す修行としてなり変わるからに違いありません。

あらゆる行いを献身的な愛を持って努める時、自分自身だけでなく、この世界にも最大の恩恵がもたらされていきます。その全体の平安こそが、私たちの達成すべきことなのだと、叡智が与えるその教えを常に心に留めていたいと感じています。

(文章:ひるま)

バガヴァッド・ギーター第6章第27節

2013.12.16 Monday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

प्रशान्तमनसं ह्येनं
praśāntamanasaṁ hyenaṁ
プラシャーンタマナサン ヒェーナン
意(マナス)が静まった彼に


praśāntapra√śamの過去受動分詞】静穏になった、平穏な;吉祥な;消滅した;除かれた;和らいだ、やんだ、終わった、消え失せた;休止した;死んだ
manasam【中性・単数・対格 manasa】心、内的器官、知性、理性、精神、良心、思考、意向、気分
→praśāntamanasam【男性・単数・対格、所有複合語】平穏な心を持った、心が静まった
hi【不変化辞】なぜならば、~のために;真に、確かに、実に
enam【男性・単数・対格、指示代名詞enad(idam, etadの附帯形)】[~に、~を]これ、それ、彼

योगिनं सुखम् उत्तमम् ।
yoginaṁ sukham uttamam |
ヨーギナン スカム ウッタマム
ヨーガ行者に、最高の幸福が


yoginam【男性・単数・対格 yogin】[~に、~を]ヨーガ行者、修行者、実践者
sukham【中性・単数・主格 sukha】[~は、~が]安楽、歓喜、幸福、享楽、繁栄、成功
uttamam【中性・単数・主格 uttama】[最上級]最上の、至高の;最も優秀なる、最善の

उपैति शान्तरजसं
upaiti śāntarajasaṁ
ウパイティ シャーンタラジャサン
それは現れる、激質(ラジャス)が静まった(ヨーガ行者に)


upaiti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 upa√i】[彼は~、それは~]近づく;赴く;会う;(対格)の徒弟となる;得る、到達する;受ける、入る;企てる、専注する;懇願する;現れる;起こる
śānta【男性】なだめられた、平静にされた、静穏な、激情から自由な、静かな、動かない、おとなしい;柔弱な、従順な;吉兆の;消滅させられた;和らいだ、鎮まった、除かれた、やんだ、停止した;就寝した;死去した;死に絶えた
rajasam【男性・単数・対格 rajas】[~に、~を](精神を激昂または曇らせる性質)激情、動性(サットヴァ、ラジャス、タマスの三徳(グナ)のひとつ);空、空気、大気;水蒸気、霧、薄暗がり;耕された土壌、耕された畠;塵、塵の粒子;花粉;月経、経水
→śāntarajasam【男性・単数・対格、所有複合語】[~に、~を]激情が和らいだ、激質が鎮まった

ब्रह्मभूतम् अकल्मषम् ॥
brahmabhūtam akalmaṣam ||
ブラフマブータム アカルマシャム
ブラフマンに帰入し、汚れのない


brahmabhūtam【男性・単数・対格 brahmabhūta】ブラフマンとなる、ブラフマンに帰入する、ブラフマンと一体化する
akalmaṣam【男性・単数・対格 akalmaṣa】汚れのない、染みのない;欠点のない、非の打ち所のない、潔白な

प्रशान्तमनसं ह्येनं योगिनं सुखमुत्तमम् ।
उपैति शान्तरजसं ब्रह्मभूतमकल्मषम् ॥२७॥

praśāntamanasaṁ hyenaṁ yoginaṁ sukhamuttamam |
upaiti śāntarajasaṁ brahmabhūtamakalmaṣam ||27||
意(マナス)が静まり、激質(ラジャス)が消滅し、ブラフマンに帰入した
無垢なヨーガ行者に、最高の幸福が訪れる。

バガヴァッド・ギーター第6章第26節

2013.12.15 Sunday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

यतो यतो निश्चरति
yato yato niścarati
ヤトー ヤトー ニシュチャラティ
どのような原因で出ても


yatas【副詞】それから、彼から、そこから、それを;そこに;そこへ;そういうわけで、そういう理由から;~である以上、なんとなれば
→yatas yatas:いつ~しようとも;どのような場所から~しても、どのような原因で~しても、
niścarati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 niś√car】[彼は~、それは~]出る、現れる、進む

मनश्चञ्चलम् अस्थिरम् ।
manaścañcalam asthiram |
マナシュチャンチャラム アスティラム
動揺し、不安定な意(マナス)が


manas【中性・単数・主格 manas】[~は、~が]心、内的器官、知性、理性、精神、良心、思考、意向、気分
cañcalam【中性・単数・主格 cañcala】あちこちに動く、動揺する、不安定になる、震える;軽薄な
asthiram【中性・単数・主格 asthira】堅固でない、永久的でない、一時的の;震える;定まらない、疑わしい

ततस्ततो नियम्यैतद्
tatastato niyamyaitad
タタスタトー ニヤミヤイタッド
そこから、これを統制して


tatas【副詞】そこで、それから、その後、すると、その時
→tatas tatas:そこから、あちこちで、あちらこちらに、あらゆる面から、四方八方から、どこでも
niyamya【絶対分詞 ni√yam】[~して、~してから]留める;縛る;抑制する;引き締める;阻止する、支配する、制御する;制限する
etat【中性・単数・対格、指示代名詞 etad】[~に、~を]これ

आत्मन्य् एव वशं नयेत् ॥
ātmany eva vaśaṁ nayet ||
アートマニ エーヴァ ヴァシャン ナイェート
自己(アートマン)のなかで、支配に導くべきである


ātmani【男性・単数・処格 ātman】[~において、~のなかで]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
vaśam【男性・単数・対格 vaśa】[~に、~を]意志、願望、欲望;力、支配、権威、主権
nayet【三人称・単数・パラスマイパダ・願望法 √nī】[彼は~だろう、彼は~するべき]指導する、案内する;導く;連れ去る;結婚する;引きつける;置く

यतो यतो निश्चरति मनश्चञ्चलमस्थिरम् ।
ततस्ततो नियम्यैतदात्मन्येव वशं नयेत् ॥२६॥

yato yato niścarati manaścañcalamasthiram |
tatastato niyamyaitadātmanyeva vaśaṁ nayet ||26||
動揺し不安定な意(マナス)が、どのような原因で彷徨い出ようと、
これを統制して、アートマンの支配下に導くべきである。

バガヴァッド・ギーター第6章第25節

2013.12.14 Saturday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

शनैः शनैर् उपरमेद्
śanaiḥ śanair uparamed
シャナイヒ シャナイル ウパラメード
徐々に静止すべきである


śanais【副詞】(ときに繰り返される)やさしく、柔軟に、緩やかに、静かに、漸次
→śanaiḥ śanais【副詞】徐々に、だんだんと、次第に
uparamet【三人称・単数・パラスマイパダ・願望法 upa√ram】[彼は~だろう、彼は~するべき]立ち止まっている、休息する;活動をやめる、静止する、中止する、諦める

बुद्ध्या धृतिगृहीतया ।
buddhyā dhṛtigṛhītayā |
ブッディヤー ドリティグリヒータヤー
堅固に保たれた知性によって


buddhyā【女性・単数・具格 buddhi】[~によって、~をもって]知能、理解力、理性、知性、精神;識別、判断;沈着、機知;知覚;会得;意見、見解;信仰、確信;想定
dhṛti【女性】固持;静止;堅固、着実;恒心;堅忍不抜;満足、満足を知ること;果断
gṛhītayā【女性・単数・具格 gṛhīta√grahの過去受動分詞)】携えた、保った、持った
→dhṛtigṛhītayā【女性・単数・具格、同格限定複合語 dhṛtigṛhīta】堅固に保った;堅固な心・意志によって保持された

आत्मसंस्थं मनः कृत्वा
ātmasaṁsthaṁ manaḥ kṛtvā
アートマサンスタン マナハ クリットヴァー
意(マナス)を自己(アートマン)に向け


ātmasaṁstham【男性・単数・対格 ātmasaṁstha】自己本位の、自身に向けられた
manas【中性・単数・対格 manas】[~に、~を]心、内的器官、知性、理性、精神、良心、思考、意向、気分
kṛtvā【絶対分詞 √kṛ】[~して、~してから]為す、作る、遂行する、用いる

न किंचिद् अपि चिन्तयेत् ॥
na kiṁcid api cintayet ||
ナ キンチッド アピ チンタイェート
何事も考えるべきではない


na【否定辞】~でない
kiṁcit【中性・単数・主格 kiṁcid(不定代名詞 kim+cid)】幾分か、少し
api【不変化辞】さらに、また、同様に;されど、なお
cintayet【三人称・単数・パラスマイパダ・願望法・使役活用 √cint】[彼は~させるだろう、彼は~させるべき]考える;熟慮する;留意する、注目する、~に注意を払う;工夫する;取り扱う、議論する

शनैः शनैरुपरमेद् बुद्ध्या धृतिगृहीतया ।
आत्मसंस्थं मनः कृत्वा न किंचिदपि चिन्तयेत् ॥२५॥

śanaiḥ śanairuparamed buddhyā dhṛtigṛhītayā |
ātmasaṁsthaṁ manaḥ kṛtvā na kiṁcidapi cintayet ||25||
揺るぎない知性によって、徐々に寂静に達するべきである。
意(マナス)をアートマンに向け、何事も考えるべきではない。

バガヴァッド・ギーター第6章第24節

2013.12.13 Friday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

संकल्पप्रभवान् कामाण्स्
saṁkalpaprabhavān kāmāṇs
サンカルパプラバヴァーン カーマーンス
意図から生じた欲望を


saṁkalpa【男性】(意manasの)決心・意志・目的・はっきりした意図・決定・欲望;(合成語として)=単に望むだけで、欲望に従って、特定の目的のために
prabhavān【男性・複数・対格 prabhava】卓越した;~から起こった・生じた、~をもって始まる、~の中にある、~の上にある
kāmān【男性・複数・対格 kāma】[~を、~に]~に対する願望、欲望;愛、快楽;利益;性愛;愛の神

त्यक्त्वा सर्वान् अशेषतः ।
tyaktvā sarvān aśeṣataḥ |
ティヤクトヴァー サルヴァーン アシェーサタハ
すべて、残さず棄てて


tyaktvā【絶対分詞 √tyaj】[~して、~してから]罷る、見捨てる;棄てる;手放す;遺棄する;(場所より)去る;(人を)避ける;放置する、放つ;断念する、離れる、捨てる、護る
sarvān【男性・複数・対格 sarva】すべての、一切の、あらゆる
aśeṣatas【副詞】残さず;全く、十分に、すべて

मनसैवेन्द्रियग्रामं
manasaivendriyagrāmaṁ
マナサイヴェーンドリヤグラーマン
意(マナス)によって感官の群を


manasā【中性・単数・具格 manas】[~によって、~をもって]心、内的器官、知性、理性、精神、良心、思考、意向、気分
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
indriyagrāmam【男性・単数・対格 indriyagrāma】[~に、~を]感官の総体、感官の群

विनियम्य समन्ततः ॥
viniyamya samantataḥ ||
ヴィニヤンミャ サマンタタハ
完全に統制して


viniyamya【絶対分詞 vi-ni-√yam】[~して、~してから]抑制する、抑止する、思い止まらせる;阻止する、支配する、制御する
samantatas【副詞】すべての方面・方向に、ぐるっと四方に、~のまわりに;完全に、十分に

संकल्पप्रभवान् कामाण्स्त्यक्त्वा सर्वानशेषतः ।
मनसैवेन्द्रियग्रामं विनियम्य समन्ततः ॥२४॥

saṁkalpaprabhavān kāmāṇstyaktvā sarvānaśeṣataḥ |
manasaivendriyagrāmaṁ viniyamya samantataḥ ||24||
意図から生じた一切の欲望を残さず棄て、
意(マナス)によって感官の群を完全に統制し、
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