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バガヴァッド・ギーター第6章第32節

2013.12.21 Saturday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

आत्मौपम्येन सर्वत्र
ātmaupamyena sarvatra
アートマウパミイェーナ サルヴァットラ
自己(アートマン)との類比によって、すべてにおいて


ātmaupamyena【中性・単数・具格 ātmaupamya】[~によって、~をもって]自己を比較の標準となすこと、自己類推
sarvatra【副詞】すべての点において、すべての場合に、常に

समं पश्यति यो ऽर्जुन ।
samaṁ paśyati yo 'rjuna |
サマン パッシャティ ヨー ルジュナ
平等に見る人は、アルジュナよ


samam【男性・単数・対格 sama】平らな、滑らかな、水平の、並行した;類似の・似た・等しい・同等の・同じ・同一の;不変の;偶数の;正常な;普通の、中等の;無関心の、中立の;善良な、正しい、正直な;容易な
paśyati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √paś】[彼は~、それは~]見る;眺める;観察する、注意する;凝視する、傍観する;経験する、獲得する;見出す;考察する、思量する;心眼で見る、発見する;予知する、予見する
yas【男性・単数・主格、関係代名詞 yad】[~は、~が]~であるもの、~である人
arjuna【男性・単数・呼格 arjuna】[~よ]アルジュナ

सुखं वा यदि वा दुःखं
sukhaṁ vā yadi vā duḥkhaṁ
スカン ヴァー ヤディ ヴァー ドゥフカン
幸福や不幸を


sukham【中性・単数・対格 sukha】[~に、~を]安楽、歓喜、幸福、享楽、繁栄、成功
【副詞】~かまたは、任意に;~のように、~と同様に、あたかも~のように;ちょうど;しかし;たとえ~であるとしても;恐らくは、願わくは
yadi【接続詞】もし
→vā yadi vā:~かまたは~か、もしくは
duḥkham【中性・単数・対格 duḥkha】[~に、~を]不安、心配、苦痛、悲しみ、悲哀、困難、苦しみ

स योगी परमो मतः ॥
sa yogī paramo mataḥ ||
サ ヨーギー パラモー マタハ
かのヨーガ行者は、最も優れていると考えられる


sas【男性・単数・主格、指示代名詞 tad】[~は、~が]これ、あれ、彼
yogī【男性・単数・主格 yogin】[~は、~が]ヨーガ行者、修行者、実践者
paramas【男性・単数・主格 parama】最も遠い、最も遠隔の、最も極端な、最後の;最高の、主な、第一位の;至高の、超越した;最も優秀な、最善の、最大の;最悪の;~より良い、~より大きな、~より悪い
matas【男性・単数・主格 mata√manの過去受動分詞)】~と考えられた、見なされた、思われた、評価された;承認された、認可された、十分に考慮された;~によって尊重された、尊敬された、好遇された;意図された;憶測された;知られた

आत्मौपम्येन सर्वत्र समं पश्यति योऽर्जुन ।
सुखं वा यदि वा दुःखं स योगी परमो मतः ॥३२॥

ātmaupamyena sarvatra samaṁ paśyati yo'rjuna |
sukhaṁ vā yadi vā duḥkhaṁ sa yogī paramo mataḥ ||32||
アートマンとの類比によって、すべてにおいて幸不幸を平等に見る人、
アルジュナよ、このようなヨーガ行者は、最も優れていると考えられる。

バガヴァッド・ギーター第6章第31節

2013.12.20 Friday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

सर्वभूतस्थितं यो मां
sarvabhūtasthitaṁ yo māṁ
サルヴァブータスティタン ヨー マーン
万物に存在する私を


sarvabhūta【中性】一切の存在物、万物、一切衆生 【形容詞】至る処に存在する
stham【中性・単数・対格 stha】立っている、存在している、ある;に専念した、に従事した、~を実践する
→sarvabhūtastham【中性・単数・対格 sarvabhūtastha】万物に存在している
yas【男性・単数・主格、関係代名詞 yad】[~は、~が]~であるもの、~である人
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[~を、~に]私

भजत्य् एकत्वम् आस्थितः ।
bhajaty ekatvam āsthitaḥ |
バジャティ エーカトヴァム アースティタハ
一体観に立ち、礼拝する(者は)


bhajati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √bhaj】[彼は~、それは~]分配する、分かつ;実行する、従う、守る;好意を示す;愛する;尊敬する、崇め尊ぶ、崇拝する
ekatvam【中性・単数・対格 ekatva】[~に、~を]単一;合同;同一;単数(文法)
āsthitas【男性・単数・主格 āsthitaā√sthāの過去受動分詞)】留まれた、住まわれた;企てられた、遂行された

सर्वथा वर्तमानो ऽपि
sarvathā vartamāno 'pi
サルヴァター ヴァルタマーノー ピ
どのような状態にあっても


sarvathā【副詞】すべての点において、是非とも;どんな方法でも、しかしながら;全く、全然、極度に
vartamānas【男性・単数・主格 vartamāna√vṛtの現在分詞)】現在の、現存する;存在している、生きている
api【不変化辞】さらに、また、同様に;されど、なお

स योगी मयि वर्तते ॥
sa yogī mayi vartate ||
サ ヨーギー マイ ヴァルタテー
かのヨーガ行者は、私のなかにある


sas【男性・単数・主格、指示代名詞 tad】[~は、~が]これ、あれ、彼
yogī【男性・単数・主格 yogin】[~は、~が]ヨーガ行者、修行者、実践者
mayi【単数・処格、一人称代名詞 mad】[~において、~のなかで]私
vartate【三人称・単数・アートマネーパダ・現在 √vṛt】[彼は~、それは~]転ずる、回転する、転がる;進む、進行する、執行される;~を条件とする、伴う;(ある場所に)ある、止まる、住する、滞在する;存在する、生存する;~の中に見出される

सर्वभूतस्थितं यो मां भजत्येकत्वमास्थितः ।
सर्वथा वर्तमानोऽपि स योगी मयि वर्तते ॥३१॥

sarvabhūtasthitaṁ yo māṁ bhajatyekatvamāsthitaḥ |
sarvathā vartamāno'pi sa yogī mayi vartate ||31||
一体観に立ち、万物に存在する私を礼拝するヨーガ行者は、
どのような状態にあっても、私と共にある。

バガヴァッド・ギーター第6章第30節

2013.12.19 Thursday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

यो मां पश्यति सर्वत्र
yo māṁ paśyati sarvatra
ヨー マーン パッシャティ サルヴァットラ
すべての中に私を見る者は


yas【男性・単数・主格、関係代名詞 yad】[~は、~が]~であるもの、~である人
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[~を、~に]私
paśyati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √paś】[彼は~、それは~]見る;眺める;観察する、注意する;凝視する、傍観する;経験する、獲得する;見出す;考察する、思量する;心眼で見る、発見する;予知する、予見する
sarvatra【副詞】すべての点において、すべての場合に、常に

सर्वं च मयि पश्यति ।
sarvaṁ ca mayi paśyati |
サルヴァン チャ マイ パッシャティ
また私の中に、すべてを見る(者は)


sarvam【男性・単数・対格 sarva】[~に、~を]すべての、一切の、各々の;全体の
ca【接続詞】そして、また、~と
mayi【単数・処格、一人称代名詞 mad】[~において、~のなかで]私
paśyati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √paś】[彼は~、それは~]見る;眺める;観察する、注意する;凝視する、傍観する;経験する、獲得する;見出す;考察する、思量する;心眼で見る、発見する;予知する、予見する

तस्याहं न प्रणश्यामि
tasyāhaṁ na praṇaśyāmi
タッスヤーハン ナ プラナッシャーミ
彼にとって、私は見失われることがなく


tasya【男性・単数・属格、指示代名詞 tad】[~の、~にとって]彼、それ、あれ
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[~は、~が]私
na【否定辞】~でない
praṇaśyāmi【一人称・単数・パラスマイパダ・現在 pra√naś】[私は~]失われる;見えなくなる、消える、逃げる

स च मे न प्रणश्यति ॥
sa ca me na praṇaśyati ||
サ チャ メー ナ プラナッシャティ
また私にとって、彼は見失われることがない


sas【男性・単数・主格、指示代名詞 tad】[~は、~が]これ、あれ、彼
ca【接続詞】そして、また、~と
me【単数・属格、一人称代名詞 mad(mamaの附帯形)】[~の、~にとって]私
na【否定辞】~でない
praṇaśyati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 pra√naś】[彼は~、それは~]失われる;見えなくなる、消える、逃げる

यो मां पश्यति सर्वत्र सर्वं च मयि पश्यति ।
तस्याहं न प्रणश्यामि स च मे न प्रणश्यति ॥३०॥

yo māṁ paśyati sarvatra sarvaṁ ca mayi paśyati |
tasyāhaṁ na praṇaśyāmi sa ca me na praṇaśyati ||30||
すべての中に私を見、私の中にすべてを見る者にとって、
私は見失われることなく、また私にとって、彼は見失われることがない。

バガヴァッド・ギーター第6章第29節

2013.12.18 Wednesday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

सर्वभूतस्थम् आत्मानं
sarvabhūtastham ātmānaṁ
サルヴァブータスタム アートマーナン
万物に存在している自己(アートマン)を


sarvabhūta【中性】一切の存在物、万物、一切衆生 【形容詞】至る処に存在する
stham【中性・単数・対格 stha】立っている、存在している、ある;に専念した、に従事した、~を実践する
→sarvabhūtastham【中性・単数・対格 sarvabhūtastha】万物に存在している
ātmānam【男性・単数・対格 ātman】[~に、~を]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我

सर्वभूतानि चात्मनि ।
sarvabhūtāni cātmani |
サルヴァブーターニ チャートマニ
そして、自己(アートマン)のなかに万物を


sarvabhūtāni【中性・複数・対格 sarvabhūta】[~らに、~らを]一切の存在物、万物、一切衆生 【形容詞】至る処に存在する
ca【接続詞】そして、また、~と
ātmani【男性・単数・処格 ātman】[~において、~のなかで]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我

ईक्षते योगयुक्तात्मा
īkṣate yogayuktātmā
イークシャテー ヨーガユクタートマー
ヨーガによって自己(アートマン)を修練する者は見る


īkṣate【三人称・単数・アートマネーパダ・現在 √īkṣ】[彼は~、それは~]見る、眺める;~を視る、~を注視する;看取する、認知する;沈思する、見做す;想像する、期待する;予言する
yogayukta【男性】瞑想に専心した、ヨーガを行ずる
ātmā【男性・単数・主格 ātman】[~は、~が]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
→yogayuktātmā【男性・単数・主格、所有複合語】[~は、~が]ヨーガによって自己を修練する、瞑想によって自己を統制する

सर्वत्र समदर्शनः ॥
sarvatra samadarśanaḥ ||
サルヴァットラ サマダルシャナハ
すべてを平等に見る者は


sarvatra【副詞】すべての点において、すべての場合に、常に
samadarśanas【男性・単数・主格 samadarśana】[~は、~が]同じように見える、類似の、(一切の事物や人間を)公平無私に見る

सर्वभूतस्थमात्मानं सर्वभूतानि चात्मनि ।
ईक्षते योगयुक्तात्मा सर्वत्र समदर्शनः ॥२९॥

sarvabhūtasthamātmānaṁ sarvabhūtāni cātmani |
īkṣate yogayuktātmā sarvatra samadarśanaḥ ||29||
ヨーガによってアートマンを統制し、すべてを平等に見る者は、
万物の中にアートマンを見、そしてアートマンの中に万物を見る。

バガヴァッド・ギーター第6章第28節

2013.12.17 Tuesday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

युञ्जन्न् एवं सदा ऽत्मानं
yuñjann evaṁ sadā 'tmānaṁ
ユンジャン エーヴァン サダー アートマーナン
このように、常に自己(アートマン)を修練し


yuñjan【男性・単数・主格・現在分詞・使役活用 √yuj】[~させている]~に繋ぐ;接合する、結合する;(祭式を)行う;~に(精神・思考)を集中する;精神を統一する、深く瞑想する;想起する、回想する
evam【副詞】このように、こんなふうに、そんなふうに
sadā【副詞】始終、常に、何時でも
ātmānam【男性・単数・対格 ātman】[~に、~を]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我

योगी विगतकल्मषः ।
yogī vigatakalmaṣaḥ |
ヨーギー ヴィガタカルマシャハ
罪障を離れたヨーガ行者は


yogī【男性・単数・主格 yogin】[~は、~が]ヨーガ行者、修行者、実践者
vigatavi√gamの過去受動分詞】散った、去った;死去した;消滅した、行った
kalmaṣas【中性・単数・主格 kalmaṣa】汚物;汚点;屑、廃物、沈殿物;道徳的汚点;犯罪、罪過;暗黒
→vigatakalmaṣas【男性・単数・主格、同格限定複合語】汚点のない、罪障を離れた;潔白な

सुखेन ब्रह्मसंस्पर्शम्
sukhena brahmasaṁsparśam
スケーナ ブラフマサンスパルシャム
容易に、ブラフマンとの融合に


sukhena【中性・単数・具格 sukha】(゜―)幸福に、安楽に、快適に、容易に、苦もなく
brahma(=brahman)【中性】聖智に満ちた者、婆羅門;祭官とくにヴェーダ祭式を総監する祭官;ブラフマンを神格化した最高神、梵天、宇宙の創造者として保持者ヴィシュヌおよび破壊神シヴァとともにトリムルティを形成する神格;理性
saṁsparśam【男性・単数・対格 saṁsparśa】~との接触、交渉
→brahmasaṁsparśa【中性・単数・対格】[~に、~を]ブラフマンとの密接な接触・融合

अत्यन्तं सुखम् अश्नुते ॥
atyantaṁ sukham aśnute ||
アティヤンタン スカム アシュヌテー
永遠の幸福に、彼は到達する


atyantam【中性・単数・対格 atyanta】終わりまで続く、継続する、断絶しない、無限の;完全な;過度の
sukham【中性・単数・対格 sukha】[~に、~を]安楽、歓喜、幸福、享楽、繁栄、成功
aśnute【三人称・単数・アートマネーパダ・現在 √aś】[彼は~、それは~]到達する;達成する;遭遇する;捧げる;楽しむ

युञ्जन्नेवं सदाऽत्मानं योगी विगतकल्मषः ।
सुखेन ब्रह्मसंस्पर्शमत्यन्तं सुखमश्नुते ॥२८॥

yuñjannevaṁ sadā'tmānaṁ yogī vigatakalmaṣaḥ |
sukhena brahmasaṁsparśamatyantaṁ sukhamaśnute ||28||
このように、常にアートマンを修練し、罪障を滅したヨーガ行者は、
容易に、ブラフマンとの融合という永遠の幸福に到達する。
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