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バガヴァッド・ギーター第7章第7節

2014.01.14 Tuesday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

मत्तः परतरं नान्यत्
mattaḥ parataraṁ nānyat
私より高いものは他にない


mattas【単数・従格、一人称代名詞 mad】[~から、~より]私
parataram【中性・単数・主格 parataraparaの比較級)】[~は、~が]より大きい、より多い、より高い
na【否定辞】~でない
anyat【中性・単数・主格 anyat】他の、別の、異なる

किंचिद् अस्ति धनंजय ।
kiṁcid asti dhanaṁjaya |
キンチッド アスティ ダナンジャヤ
それは少しある、アルジュナよ


kiṁcit【中性・単数・主格 kiṁcid(不定代名詞 kim+cid)】幾分か、少し
asti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[彼は~、それは~]ある、存在する、実在する
dhanaṁjaya【男性・単数・呼格 dhanaṁjaya】[~よ]ダナンジャヤ(アルジュナの別名)。名前は「富の征服者」の意。

मयि सर्वम् इदं प्रोतं
mayi sarvam idaṁ protaṁ
マイ サルヴァム イダン プロータン
このすべては、私において繋がれた


mayi【単数・処格、一人称代名詞 mad】[~において、~のなかで]私
sarvam【中性・単数・主格 sarva】すべての、一切の、各々の;全体の
idam【中性・単数・主格、指示代名詞 idam】[~は、~が]これ
protam【中性・単数・主格 protapra√veの過去受動分詞)】~に繋がれた、~で貫かれた、~の上または中に固定された、~にさし込まれた;(具格)によって浸透された

सूत्रे मणिगणा इव ॥
sūtre maṇigaṇā iva ||
スートレー マニガナー イヴァ
真珠が糸に(繋がれた)ように


sūtre【中性・単数・処格 sūtra】[~において、~のなかで]糸、紐、綱;(上位三カーストが左肩にかける)聖紐;墨縄;繊維;線;草案、計画;(繋ぎ合わせる糸=)簡明な規則またはスートラ;簡単な規則からなる;綱要書;経典
maṇigaṇās【男性・複数・主格 maṇigaṇa】[~らは、~らが]真珠
iva【副詞】~のように、~と同様に、言わば

मत्तः परतरं नान्यत्किंचिदस्ति धनंजय ।
मयि सर्वमिदं प्रोतं सूत्रे मणिगणा इव ॥७॥

mattaḥ parataraṁ nānyatkiṁcidasti dhanaṁjaya |
mayi sarvamidaṁ protaṁ sūtre maṇigaṇā iva ||7||
アルジュナよ、私を超越するものは、他に存在しない。
真珠が糸に繋がれるように、この世界はすべて私に繋がれている。

マカラ・サンクラーンティ

2014.01.13 Monday

2014年1月14日はマカラ・サンクラーンティです。マカラ・サンクラーンティは、春の到来を告げる収穫祭であり、インドに限らず、東南アジアの国々でもお祝いされる盛大なお祭りです。

マカラとは「山羊座」、サンクラーンティとは「変遷」のことであり、この日より太陽が山羊座に入ることから、マカラ・サンクラーンティと呼ばれています[1]。

マカラ・サンクラーンティは日本でいう冬至にあたり、昼がもっとも短い日であり、この日から太陽は北方への回帰を始めます(ウッタラーヤナ)。
緯度の違いから、日本では例年12月22日頃がそれにあたります。

インドの聖典「バガヴァッド・ギーター」では、ウッタラーヤナについて次のように述べられています[2]。
「火、光明、昼、白月、太陽が北に向かう六ヶ月。そこにおいて、逝去したブラフマンを知る人々はブラフマンに達する。(8.24)」

インドでは太古よりウッタラーヤナの期間中に肉体を去ることは、成就に至るために重要であると考えられてきました。
そのためマハーバーラタの英雄として知られるビーシュマは、この吉兆の時に死ぬことを望み、ウッタラーヤナが訪れるまで、矢でできた臥床で死を待ったといわれます。

マカラ・サンクラーンティの吉日では、インド各地において、朝早くから沐浴をし、祈りを捧げ、太陽の恵みに感謝し、豊作を祈願します。
また精神的な恵みを得るためにも重要な吉日であると考えられています。

プラーナ文献では、マカラ・サンクラーンティから1ヶ月間、太陽神スーリヤが息子である土星神シャニの家を訪れると述べています。
山羊座は、インド占星術における土星神シャニが支配する星座です。
父スーリヤとその息子シャニは、いつもはあまり仲が良くありませんが(敵対星座)、父スーリヤが1ヶ月間、息子シャニの家に来ることにより、お互いの関係を確かめ合います。
これは占星術的には、一般の父と息子の関係にとっても重要な意味があるととらえられています。
息子にとっては、父を快く受け入れることで、よりよい家族関係を築くのに重要な時期であるといわれます[3]。

また太陽が北へ向かう6ヶ月の間(冬至から夏至の間)、ここから神々の昼が始まるとして、多くの祭事はこの期間を中心に行われることになります。
太陽が南へ向かう6ヶ月の間(夏至から冬至の間)は、神々の夜にあたる時期と考えられ、ギーターでは、「そこにおいて、逝去したヨーギンは月光に達してから回帰する。(8.25)」と、忌み嫌われている時期であることが窺えます。

しかし、ガンディーが「無執着ヨーガ」の中で、「信愛に従い、ひたすら無執着の行為を行い、真理を見た者は、いつ死のうとも解脱を勝ち得る。」と述べているように[4]、真理とともに生きている人々にとっては、毎日がマカラ・サンクラーンティのような吉日であるといえるのかもしれませんね。

太陽の恵みを感じやすくなるこの時期、皆さまに大きな恵みがありますように。

Reference
[1] Sankranthi, Wikipedia, http://en.wikipedia.org/wiki/Makar_Sankranti
[2] 上村勝彦訳,バガヴァッド・ギーター,岩波文庫,1992
[3] Makar Sankranti Festival, http://www.vmission.org/hinduism/festivals/sankranti/
[4] 赤松明彦著,『バガヴァッド・ギーター』神に人の苦悩は理解できるのか?,岩波書店,2008

亀のように

2014.01.13 Monday

複雑な働きを見せる心の主となることは、感覚器官を通じさまざまに生じる欲に操られず、それらを自身の支配下に置くことであると一説に伝えられます。しかし、それは決して容易いことではありません。複雑な心の捉え方について、さまざまな教えの中でさまざまな例えが用いられる中、この精神世界の中に度々登場するものに亀の存在があります。

亀は恐怖を感じる時、または外敵が現れた時、自らを守るために自らの意志で手足や頭を甲羅の中に引き込むと言われています。精神世界の中でこの亀の姿は、私たち人間が5つの感覚を自身の内に収めることとして例えられます。

私たちは主に、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の5つの感覚通じ、外界で起こるさまざまな現象に心を奪われていきます。そしてそこで次々に引き起こされる欲に惑わされ、心は休まることがありません。こうした感覚器官を野放しにしておくことは、そこで経験する現象の内で、本質である自分自身を見失う機会を幾度となく生み出します。

亀が手足を自らの意志で自身の内に引き込むように、外へと向かう感覚器官を自由自在に自身の内に引き込むことのできる者は、賢者であると古代の叡智は述べました。

それは、感覚を通じ外界から得る幸せや喜びは、それが現象であるが故に、始まりがあり終わりがある、不安定で揺らぎやすいものであるということをその者が理解しているからです。そうではない自身の内なる世界にある喜びは、本質だからこそ決して揺らぐことがないと、その真実を理解することに他ないからです。

五感を自身の内に引き戻す時、亀が分厚い甲羅に守られるように、そこで私たちは何よりも安全な住処を見つけることができるに違いありません。自身が本質と共にある、絶対の平安がそこにあるからです。

真実とは何か見極めること、それもまた、感覚の制御と共に日々の中で修練されるべく事の一つです。一度、自身の内の平安に満ちた住処を見つければ、沸き起こる感覚を超えて自らを制御することも容易となるのだと、自然に生きる亀の姿が教えてくれるように思います。

亀が手足を完全に収めるように、感官を感官の対象から
完全に収めるとき、その人の智慧は確立している。
(バガヴァッド・ギーター第2章58節)

(文章:ひるま)

バガヴァッド・ギーター第7章第6節

2014.01.11 Saturday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

एतद्योनीनि भूतानि
etadyonīni bhūtāni
エータドヨーニーニ ブーターニ
万物は、これが母胎である


etat【中性・単数・主格、指示代名詞 etad】[~は、~が]これ
yonīni【中性・複数・主格 yoni】[~らは、~らが]子宮、陰門、母胎;膝;生地;家庭、住所、巣、獣穴;生産の場所、起源、出所;貯蔵所、容器、所在、場所;出生、血統、種族、家柄、種姓(階級)
bhūtāni【中性・複数・主格 bhūta】[~らは、~らが]存在物[神・人・動物および植物を含む];被創造物;万物;世界

सर्वाणीत्य् उपधारय ।
sarvāṇīty upadhāraya |
サルヴァーニーティ ウパダーラヤ
すべての(万物)は、とあなたは理解せよ


sarvāṇi【中性・複数・主格 sarva】[~らは、~らが]すべての、一切の、各々の;全体の
iti【副詞】~と、~ということ、以上(しばしば引用句の後に置かれる)
upadhāraya【二人称・単数・パラスマイパダ・使役活用・命令法 upa√dhṛ】[あなたは~せよ]支持する;(対格)を(対格)と見なす・考える;聞く、学ぶ;理解する、気づく、経験する

अहं कृत्स्नस्य जगतः
ahaṁ kṛtsnasya jagataḥ
アハン クリツナスヤ ジャガタハ
私は、全世界の


aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[~は、~が]私
kṛtsnasya【中性・単数・属格 kṛtsna】全部の、全体の、完全な
jagatas【中性・単数・属格 jagat】[~の、~にとって]すべての動くもの;動物;人;世界、この世;大地;(両数)天上と下界;(複数)諸世界

प्रभवः प्रलयस् तथा ॥
prabhavaḥ pralayas tathā ||
プラバヴァハ プララヤス タター
起源であり、また終末である


prabhavas【男性・単数・主格 prabhava】[~は、~が]起源、根源、存在の原因、出生所
pralayas【男性・単数・主格 pralaya】[~は、~が]消滅、破壊、死;世界の破滅・終末;(星の)没すること;消滅の原因;気絶
tathā【副詞】そのように、同様に;そして、また

एतद्योनीनि भूतानि सर्वाणीत्युपधारय ।
अहं कृत्स्नस्य जगतः प्रभवः प्रलयस्तथा ॥६॥

etadyonīni bhūtāni sarvāṇītyupadhāraya |
ahaṁ kṛtsnasya jagataḥ prabhavaḥ pralayastathā ||6||
一切万物は、これ※より生じると知りなさい。
私は、全世界の本源であり、終末である。


※シャンカラとラーマーヌジャは、「これ」は高次と低次のプラクリティを指すとする。(上村勝彦注)

バガヴァッド・ギーター第7章第5節

2014.01.10 Friday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

अपरेयम् इतस् त्व् अन्यां
apareyam itas tv anyāṁ
アパレーヤム イタス トヴ アニヤーン
これは低次のものである。しかし、これとは異なる


aparā【女性・単数・主格 apara】後方の、遙かな;後の、次の;西方の;劣る;他の;卑しい;反対の;奇異の、異常の
iyam【女性・単数・主格、指示代名詞 idam】[~は、~が]これ
itas【副詞(idamの従格のように使用される)】これより;ここより、この世より;この点より;ここに、地上に;この故に、それ故に
tu【接続詞】しかし、一方(虚辞としても使用)
anyām【女性・単数・対格 anya】他の、別の、異なる;~以外の

प्रकृतिं विद्धि मे पराम् ।
prakṛtiṁ viddhi me parām |
プラクリティン ヴィッディ メー パラーム
私の高次の本性(プラクリティ)を知れ


prakṛtim【女性・単数・対格 prakṛti】[~に、~を]本来(または自然)の形体・状態;性質、素質、傾向、気分;基本形態、型、標準、規則;自然;(自然の)始原的構成要素[それから他のすべてが展開される]、根本原質;(国家の)構成要素
viddhi【二人称・単数・パラスマイパダ・命令法 √vid】[あなたは~せよ]知る、理解する、気付く、学ぶ
me【単数・属格、一人称代名詞 mad(mamaの附帯形)】[~の、~にとって]私
parām【女性・単数・対格 para】最高の;より優れた、より高い、より良い、より悪い;最上の、卓越した、最善の;最大の

जीवभूतां महाबाहो
jīvabhūtāṁ mahābāho
ジーヴァブーターン マハーバーホー
生命として存在する、アルジュナよ


jīvabhūtām【女性・単数・対格 jīvabhūta】生存する、生きた;(属格)の生命として存在する
mahābāho【男性・単数・呼格 mahābāhu】[~よ]強大な腕力を持つ(者)、長い腕を持つ(者)、強い臂を持つ(者)。ここではアルジュナのこと。

ययेदं धार्यते जगत् ॥
yayedaṁ dhāryate jagat ||
ヤイェーダン ダーリヤテー ジャガット
それによって、この世界は維持される


yayā【女性・単数・具格、関係代名詞 yad】[~によって、~をもって]それ(by which)
idam【中性・単数・主格、指示代名詞 idam】[~は、~が]これ
dhāryate【三人称・単数・現在・使役・受動活用 √dhṛ】[彼は~させる、それは~させる]維持する、支える、担う;着用する;運ぶ;固持する
jagat【中性・単数・主格 jagat】[~は、~が]すべての動くもの;動物;人;世界、この世;大地;(両数)天上と下界;(複数)諸世界

अपरेयमितस्त्वन्यां प्रकृतिं विद्धि मे पराम् ।
जीवभूतां महाबाहो ययेदं धार्यते जगत् ॥५॥

apareyamitastvanyāṁ prakṛtiṁ viddhi me parām |
jīvabhūtāṁ mahābāho yayedaṁ dhāryate jagat ||5||
これは低次のものである。しかし、アルジュナよ、私にはこれ以外に
生命(霊魂)として存在する高次の本性(プラクリティ)があることを知りなさい。
それによって、この世界は維持されている。
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