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自己の本質を知ること

2014.02.03 Monday

日が陰る寒い冬を終え、太陽が輝く明るい春の到来は、それだけでも多くの至福を感じる瞬間が多くあります。この時が、叡智を授ける女神・サラスワティーへのプージャーと共に祝福されるのは、霊性の道を行く上でもとても重要な意味を持ち合わせています。

数々の聖典において説かれる、人々の「無知」は、私たちの幸福を奪う唯一のものとして捉えられてきました。特に、外界を通じた心の働きから生じるさまざまな思考や感情は、自身の内をまさに戦場として多くの疑いや悩みをもたらし、真実を見失わせていきます。その無知によって、存在しないさまざまな苦難を私たちは経験せねばなりません。

自分自身の心や体という内なる世界と向き合うことは、外界のさまざまな現象から自身を切り離し、純粋な意識を究極的に研ぎ澄ませていくことをその実践によって幾度となく実感してきました。瞑想やヨーガ、またジャパなど、自身の内を知る手掛かりとなるその手法は、外ばかりに向く意識を内側へと向け、確実に、その内なる神聖な世界を経験させてくれます。

そこで得るいくつもの気づきは、まさに叡智として日々の生活を豊かなものとしていきます。叡智を授けるサラスワティー、「サラ」は「本質」、「スワ」は「自己」を意味するサンスクリット語に由来します。それが「自己の本質」を意味すると伝えられるように、自分自身を知ることこそが、何よりもの叡智となるのは確かな事実です。自分自身の存在が至福そのものであることを理解していれば、外界のどんな出来事すらもそれを揺るがすことはできません。

物質に溢れるこの現代の日常生活の中でも、悟りや解脱を目的として生きる人々がここには数知れず存在しています。こうした季節の移り変わりと共に、一瞬一瞬が伝えようとする幸せのあるところを、どんな時も忘れずにいたいと願ってなりません。今ここで感じる日の光が、まさに無知を照らす灯りとして、この時に多くの気づきを与えてくれるように感じています。

(文章:ひるま)

ヴァサント・パンチャミー2014

2014.02.03 Monday

2014年2月4日にインドはヴァサント・パンチャミーを迎えます。

ヴァサントとは、「春」の意味で、このお祭りは、春の到来を祝うお祭りです。光の祭典であるディーワーリーは富の女神ラクシュミーを祀り、ナヴァラトリーはドゥルガー、そしてヴァサント・パンチャミーは、学問と芸術の女神であるサラスワティーを祀るお祭りにあたります。
 ヒンドゥー教では、サラスワティー女神は、このヴァサント・パンチャミーの日に生まれたとされ、この日、盛大に祝福されます。

このお祭りでは、黄色が特に重要な意味を持ちます。黄色は、春の作物がたわわに実ることをあらわしています。この日、サラスワティー女神は黄色の衣装を装い祝福されます。またそれを祝う人々も黄色の服を着て、人々にふるまわれるお菓子なども黄色、食べ物もサフランなどで黄色に色づけがされています。

サラスワティー女神は、ブラフマー神と同じように、インドでは寺院の数も少なく、あまり大々的に礼拝されることのない女神です。しかし、この祭日には、インドの学生はペンやノートをサラスワティー女神の像の前に置いて、学業の成就を祈願します。またこの祭日を設立日としている教育機関も少なくありません。
日本ではこの時期、受験シーズンにあたりますが、受験を控えた方々は、この祭日にあわせて弁財天に合格祈願されるのもよいかもしれません。

ここでは、ヴァサント・パンチャミーについて、アーチャーリヤ・サティヤム・シャルマ・シャーストリ氏の解説をご紹介いたします[1]。

 『ヴァサント・パンチャミーは、学問の女神であるサラスワティーに捧げられるお祭りです。マーガ月(1月~2月)の新月から5日目が、ヴァサント・パンチャミーにあたります。世界中のヒンドゥー教徒は、熱心にこの祭日をお祝いします。この祭日は、サラスワティーの誕生日だと信じられています。

 この祭日では、黄色が特別な意味を持つことになります。サラスワティーの女神像は、黄色の衣服で飾り付けられて礼拝されます。また人々も、この日は黄色の衣服を着るようにしています。親類や友人の間では、黄色のお菓子などが贈られます。

 中には、この日は僧侶に食事を与える人もいます。また先祖供養(ピトリ・タルパン)を行ったり、愛の神であるカーマ・デーヴァを礼拝する人もいます。

 子どもたちにとっては、学習を始めるのに最適な日であることから、アルファベットを学ぶ初日になります。そして、学校、大学などの教育機関は、サラスワティー女神への特別な礼拝を行います。パンディット・マダン・モーハン・マラヴィヤ氏は、バナーラス・ヒンドゥー大学をこの日に創設しました。今では、世界的に有名なトップクラスの教育機関となっています。

 ヒンドゥイズムでは、マカラ・サンクラーンティや、ヴァサント・パンチャミーのように、宗教的な祭事を季節に織り込むことを特に重要視しています。人々は、個人の信条や願望に応じて、家庭の主宰神(イーシュタ・デーヴァータ/デーヴィー)を礼拝する傾向があります。また一般に人々は富や権力を求める傾向にあります。カリ・ユガ(現在)の時代では、お金(富、権力、名声)の追求が、ほとんどの人々の主目的になっています。まるでお金が神のように崇められています。

 しかし、分別のある人々は、霊的な啓蒙のために、サラスワティー女神を礼拝します。彼らによると、王と学識ある人(霊的に優れた人)との間には何の違いもありません。王は、王国の中では敬意を払われますが、学識ある人は、どこに行っても敬われます。高徳の人、霊的な進歩に邁進する人々は、サラスワティー女神への礼拝を非常に重視します。

 サラスワティー、ラクシュミー、ドゥルガーの三女神に割り当てられた乗り物は、彼女たちの特別な力を象徴しています。サラスワティー女神の乗り物である白鳥は、サットヴァ・グナ(清浄と識別の要素)を象徴します。ラクシュミー女神のフクロウ、そしてドゥルガーのライオン(虎)は、それぞれタマス(暗質)とラジャス(激質)を象徴しています。

 ヴァサント・パンチャミーは、これに続くお祭りであるホーリーの前兆になっています。季節は次第に変化し、春の到来が感じられてきます。木々は新芽を出し、森や草原では新しい生命が息吹き始めます。自然は、マンゴーの木に花を咲かせ、小麦や作物は、新しい生命に活力を与えます。

 ヴァサント・パンチャミーは、季節感、社会的意義と敬虔さに満ちた祭日です。新しい季節の到来を胸に、世界中のすべてのヒンドゥーによって盛大に祝福されます。』


サラスワティー女神の祝福のもと、霊的知識に恵まれ、豊かな時間を過ごすことができますよう、お祈り申し上げます。



参考:
[1]Vasant Panchami, http://www.hinduism.co.za/vasant.htm

バガヴァッド・ギーター第7章第27節

2014.02.03 Monday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

इच्छाद्वेषसमुत्थेन
icchādveṣasamutthena
イッチャードヴェーササムッテーナ
好悪から生じた


icchā【女性】願望、欲望
dveṣa【男性】憎悪、嫌悪、~を憎むこと;害心、悪意、敵意
samutthena【男性・単数・具格 samuttha】[~によって、~をもって]~から生起・生まれた・作られた・派生した;(―゜)に現れる
→icchā-dveṣa-samutthena【男性・単数・具格、限定複合語】[~によって、~をもって]好悪から生じた、愛憎から起きた

द्वन्द्वमोहेन भारत ।
dvandvamohena bhārata |
ドヴァンドヴァモーヘーナ バーラタ
相対の迷妄によって、アルジュナよ


dvandvamohena【男性・単数・具格 dvaṃdva-moha】[~によって、~をもって]正反対の事物・疑念から起こる難事、不安
bhārata【男性・単数・呼格 bhārata】[~よ]バラタの子孫。ここではアルジュナのことを指す。

सर्वभूतानि संमोहं
sarvabhūtāni saṁmohaṁ
サルヴァブーターニ サンモーハン
万物は迷妄に


sarvabhūtāni【中性・複数・主格 sarvabhūta】[~らは、~らが]一切の存在物、万物、一切衆生 【形容詞】至る処に存在する
saṁmoham【男性・単数・対格 sammohasam√muhからの派生名詞)】[~に、~を]昏睡状態、失神;夢中、妄想;迷妄;無明

सर्गे यान्ति परंतप ॥
sarge yānti paraṁtapa ||
サルゲー ヤーンティ パランタパ
創造のなかで陥る、アルジュナよ


sarge【男性・単数・処格 sarga】[~において、~のなかで]発射;噴出、流れ;一陣(の風);(駿馬を)出発させること;競争;放たれた獣群;大軍;創造;創造物(神的存在、神)生得の性質、気質;決心、目的、意志;節、篇
yānti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √yā】[彼らは~、それらは~]動く、いく、歩く、赴く;前進する、行進する;従う
paraṁtapa【男性・単数・呼格 paraṁtapa】[~よ]敵を悩ます者。アルジュナのこと。

इच्छाद्वेषसमुत्थेन द्वन्द्वमोहेन भारत ।
सर्वभूतानि संमोहं सर्गे यान्ति परंतप ॥२७॥

icchādveṣasamutthena dvandvamohena bhārata |
sarvabhūtāni saṁmohaṁ sarge yānti paraṁtapa ||27||
好悪から生じる相対の迷妄によって、
万物は創造のなかで迷妄に陥る。

バガヴァッド・ギーター第7章第26節

2014.02.02 Sunday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

वेदाहं समतीतानि
vedāhaṁ samatītāni
ヴェーダーハン サマティーターニ
私は、過去を知る


veda【一人称・単数・パラスマイパダ・完了 √vid】(特殊形のため現在の意味をあらわす)[私は~]知る、理解する、精通する、見出す
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[~は、~が]私
samatītāni【中性・複数・対格 samatītasam-ati-√īの過去受動分詞】[~らに、~らを]過去の、過ぎ去った

वर्तमानानि चार्जुन ।
vartamānāni cārjuna |
ヴァルタマーナーニ チャールジュナ
また現在を、アルジュナよ


vartamānāni【中性・複数・対格 vartamāna√vṛtの現在分詞)】[~らに、~らを]現在の、現存する 【中性名詞】現在
ca【接続詞】そして、また、~と
arjuna【男性・単数・呼格 arjuna】[~よ]アルジュナ

भविष्याणि च भूतानि
bhaviṣyāṇi ca bhūtāni
バヴィッシャーニ チャ ブーターニ
そして未来の万物を


bhaviṣyāṇi【中性・複数・対格 bhaviṣya】[~らに、~らを]まさに存在しようとする、未来の;差し迫った、焦眉の 【中性名詞】未来
ca【接続詞】そして、また、~と
bhūtāni【中性・複数・対格 bhūta】[~らに、~らを]存在物[神・人・動物および植物を含む];被創造物;万物;世界

मां तु वेद न कश्चन ॥
māṁ tu veda na kaścana ||
マーン トゥ ヴェーダ ナ カシュチャナ
しかし、誰も私を知らない


mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[~を、~に]私
tu【接続詞】しかし、一方(虚辞としても使用)
veda【一人称・単数・パラスマイパダ・完了 √vid】(特殊形のため現在の意味をあらわす)[私は~]知る、理解する、精通する、見出す
na【否定辞】~でない
kaścana【男性・単数・主格、不定代名詞、kim + cana】[~は、~が]誰か、誰かある人、何か、何かあるもの

वेदाहं समतीतानि वर्तमानानि चार्जुन ।
भविष्याणि च भूतानि मां तु वेद न कश्चन ॥२६॥

vedāhaṁ samatītāni vartamānāni cārjuna |
bhaviṣyāṇi ca bhūtāni māṁ tu veda na kaścana ||26||
アルジュナよ、私は、万物の過去・現在・未来を知る。
しかし、誰も私を知らない。

バガヴァッド・ギーター第7章第25節

2014.02.01 Saturday

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

नाहं प्रकाशः सर्वस्य
nāhaṁ prakāśaḥ sarvasya
ナーハン プラカーシャハ サルヴァッスヤ
私は、すべてにとって、明瞭でない


na【否定辞】~でない
aham【単数・主格、一人称代名詞 mad】[~は、~が]私
prakāśas【男性・単数・主格 prakāśa】輝く、照らす、清澄の、明瞭な、晃々たる、顕れた、開いた、見えた、公の;(―゜)によって生じた・引き起こされた;(―゜)のように見える、~に類する
sarvasya【男性・単数・属格 sarva】[~の、~にとって]すべての、一切の、各々の;全体の

योगमायासमावृतः ।
yogamāyāsamāvṛtaḥ |
ヨーガマーヤーサマーヴリタハ
ヨーガの幻力(マーヤー)に覆われた


yoga【男性】ヨーガ、精神の集中、組織的な超脱法、瞑想、静慮、心統一;策略、詭計;呪術、魔術
māyā【女性】術、不可思議の力;策略、計略、狡計;詭計、詐欺;手品、妖術;幻像、幻想;幻影
yogamāyā【女性】魔法;放心的瞑想によって生じた幻想
samāvṛtas【男性・単数・主格 samāvṛtasam-ā-√vṛの過去受動分詞)】(具格、―゜)で覆われた;(具格)に包まれた・に保護された;(―゜)に満たされた・によって居住された;(属格:人)に対して閉ざされた
→yogamāyāsamāvṛtas【男性・単数・主格、限定複合語】ヨーガの幻力(マーヤー)に覆われた、不可思議な幻力に覆われた

मूढो ऽयं नाभिजानाति
mūḍho 'yaṁ nābhijānāti
ムドー ヤン ナービジャーナーティ
迷ったこれは、知らない


mūḍhas【男性・単数・主格 mūḍha√muhの過去受動分詞)】迷った;進路を失った(船);~について困惑した・混乱した・当惑した・不確実な;愚鈍な、愚かな、鈍い、低能な;途方に暮れた
ayam【男性・単数・主格、指示代名詞 idam】[~は、~が]これ
na【否定辞】~でない
abhijānāti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 abhi√jñā】[彼は~、それは~]了解する、悟る、知る;(対格)を(対格)と認める・見なす;記憶する

लोको माम् अजम् अव्ययम् ॥
loko mām ajam avyayam ||
ローコー マーム アジャム アヴィヤヤム
世界は、不生不滅の私を


lokas【男性・単数・主格 loka】[~は、~が]空間、余地、場所;地方、地帯、国;世界、宇宙の区分;天;地;人類、一般の人民、国民;男子(複数);(複)団体、仲間;日常生活、慣例、世事、俗事;視ること
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[~を、~に]私
ajam【男性・単数・対格 aja】不生の、永遠の、初より存在する
avyayam【男性・単数・対格 avyaya】不滅の、不変の;慳貪の

नाहं प्रकाशः सर्वस्य योगमायासमावृतः ।
मूढोऽयं नाभिजानाति लोको मामजमव्ययम् ॥२५॥

nāhaṁ prakāśaḥ sarvasya yogamāyāsamāvṛtaḥ |
mūḍho'yaṁ nābhijānāti loko māmajamavyayam ||25||
ヨーガの幻力(マーヤー)に覆われた私は、すべてにとって明瞭でない。
この迷える世界は、不生不滅である私を知らない。
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